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MOZ620TT(タイラバチューン)について。第2談。

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本日は、

前回記事の、第1談をご観覧頂いた方様へ、

仕様についてもう少し深堀した内容を書かせて頂こうと思います。

 

第1談はこちらから

 

まずは全3モデルに45gをぶら下げた画像と、

MOZ623TTに100gをぶら下げた静止画像を載せます。

 

 

動画も撮影しました。

動画はフェイスブックの方にアップしております。

動画はこちらから。タカミテクノスのフェイスブック

 

 

柔らかいロッドと聞いてイメージしますと、

穂先がすごく柔らかいロッドをイメージされる方が多いと思います。

つまり、ベリー~バットと比べて穂先が極端に柔らかい先調子のロッドをイメージする事が多いのではないでしょうか。

 

画像や動画を見ていただくとMOZ620TTシリーズは、

先調子ではなくスローテーパー(胴調子)である事がわかります。

 

前回の第1談では、ドラグ設定とバットパワーについてお話しさせて頂きました。

今回は、タイラバでのティップ~ベリーの役割についてお話させて頂こうと思います。

 

ルアーの移動速度を一定にする為には、船の揺れや潮流などでバラつくラインテンションを

ティップ~ベリーでルアーが受ける水圧を均等に保つ為に

サスペンションやクッションの役割をしてもらいたい。

 

タイラバの場合、

ルアーが受ける水圧はルアーの移動速度と言っても良いです。

 

しかし、バイトの際に適度にラインテンションが掛かるようになっていなければ、

フックアップの機会を失いやすくなってしまいます。

 

その為に、弊社の考えるタイラバロッドは先調子ではなく、

穂先の硬さをある程度残した胴調子としました。

 

前談でもお伝えしたように、

MOZ620TTシリーズにバットセクションはありません。

全身穂先のようなしなやかさが特徴です。

 

穂先にパワーの残しているといっても、

極ライトな次元でのパワーの残し方です。

負荷を受けた際に曲がりこむ順番をトップガイドから順番に曲がり込むのではなく、

ブランクの真ん中あたりから曲がり込むように設計し、

トップガイドが早い段階で真下に向かないようブランクの先端付近に必要最低限のパワーを持たせる事で、

フックアップの機会を逃さず、バイトのように瞬発的な負荷に対して穂先付近の曲がりシロの余裕も持たせました。

 

穂先のパワーはフックアップのキッカケ作りと、違和感となるラインテンションを鯛に与えないという、

相反する要素を高次元で実現するバランスで完成しました。

 

全身穂先のような仕様であるため、曲がりシロは大きく、

ドラグが滑り出すまでに約150㎝の曲がりシロがあります。

この曲がりシロは広いですね。

6.2ftで約150㎝の曲がりシロは、タイラバの条件では強い武器です。

特に食いが渋いときほど強いです。

 

先調子だと補強の入れ方にも寄りますが、半分位の80㎝ほどでしょうか。

 

実釣テストを担当していただいている山際テスターや船長さんからも、

MOZ620TTシリーズは、明らかに追い食いしてくる距離が長いと。

MOZ620TTにはフックアップするまで追ってバイトしてくる事が多いです。

僕も何度も実釣してますが、バイトが単発で終わる事がほぼ無かったです。

 

アワせるスタイルか、アワせないスタイルかは、

MOZ620TTシリーズを使うに当たってはどちらでも問題ないですが、

瞬発的に鋭くフッキングする事を想定しておりません。

 

僕の場合は、バイトの種類で

アワせが必要な場合とアワせなくても良い場合で判断しています。

わかりやすいのはドラグが滑るほどテンションが掛かればアワせません。

ロッドが曲がりこんで中途半端な負荷が続いたなって感じたらドラグを滑らせる為にスイープにロッドを立てます。

フッキングというより、意味合い的にはラインテンションを一瞬強く掛ける程度の動作です。

 

バイトがタン!タン!タン!という風に跳ねているような時にはアワせません。

跳ね返らず曲がったまま止まったらアワせます。

 

バイト開始から3秒以内だとか数秒内で瞬間的に判断するのが楽しいです。

無意識なのか意識的なのか、身体が勝手に動きそうになるのをコントロールして、

無意識領域vs意識領域のようで面白いですね。

 

という風に、アワせたりアワせなかったりしています。

比較的、バイトあたりのヒット率は高い方だと思いますので、

アワせないorアワせるのどちらかに徹しているよりかは、良い結果であると思っています。

時期や地域性もあります。

 

曲がりシロの少ないロッドは、ブランクパワーのある硬く曲がらない部分、

つまりクッション性のある曲がりシロを全て使い切ってしまった時に、

怖くなってアワせたくなったりします。

アワせた結果、フックアップしたりしなかったり。

我慢してアワせない結果、フックアップしていたりしなかったり。

 

フックアップに至らせる為のベストな動作を判断する為の猶予のような「間」が欲しいですよね。

その為の、大きな曲がりシロと全身穂先という仕様となっております。

 

6.2ftというレングスを最大限に活かしてますので、

バットセクションのあるロッドをお使いの方様からしますと、

MOZ620TTシリーズは、

8ftくらいあるタイラバロッドを使っているような条件になると思います。

 

第2談はこのあたりとさせていただきまして、

最後に、ジギングロッドであるMOZシリーズのタイラバチューンとしてタイラバロッドが完成しましたが、

MOZ(ジギングロッド)をリリースした当初はニーズからは大きく離れた仕様のままリリースしました。

今となっては大変多くの方様から高い御評価いただける製品となりました。

深く感謝申し上げます。

 

このMOZ620TTもリリース直後は、賛否両論の「否」が一定数あると思っております。

リリースから何年と経てば、またひとつのカテゴリーとしてポピュラーになればうれしく思います。

 

ジギングロッドもタカミテクノスがパイオニアであるフルソリッドという仕様も、

今となっては一つのカテゴリーとしてポピュラーになったと思います。

他のメーカー様から出ても良いと思っておりました。

沢山の有名なメーカー様からフルソリッドジギングロッドがリリースされており選択肢も増えました。

しかしタカミテクノスのMOZシリーズは未だに唯一の特徴を持っております。

 

MOZをリリースした際に僕が発していた言葉で、

「MOZかMOZ以外か」という、なんか聞いた事ある感じの事を言ってました。

彼より先に使ってた言い回しなので使わせてもらってます。

今だに「MOZかMOZ以外か」であると思います。

 

MOZ620TTも沢山の方様に愛される製品であると思っております。

今の時点では変な仕様だと感じられるとは思いますが、

面白いロッドですので個性を巧く使って楽しんで頂ければと思います。

 

 

発売日はまだ決定しておりませんが、

9月半ば~末あたりになりそうではあります。

 

よろしくお願いします。

 

 


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