こんばんは
ご無沙汰しております。
先日、MOZタイラバチューンの実釣テストで、
岡山のセトマリンさんにお世話になってきました。
当日のメンバーは、
松井さん、山際さん、スタッフのカーリーと僕の4名です。
どんな釣果だったかは、
メンバーの記事にて。
完全にロッドテストだったのですが、
釣果も出る日で楽しめました。
タイラバは市販されているものでテストしました。
試作ロッドは大きく分けて2種類持ち込んで、
1番柔らかいタイプは完成かなといったところです。
メンバーがHタイプと書いている試作ロッドは、
MOZ621LightZEROの設計で素材違いです。
素材の違いでどれほど違いがあるかのチェックの為に作りました。
あわよくばモデルになるかもと思いましたが、
やはりジギングロッド向けの使用感でした。
Hタイプはモデルになりません。
一番となる通称ベロンベロンというモデルはイメージ通りの使用感で、
タイラバの条件に合っているものでした。
決してダルいモデルではないです。
1番をベースに2番、3番の試作に移りたいと思います。
タイラバロッドの開発は、
10年ほど前に既に進めておりましたが、
時代の流れが全く違う方向に行ってしまったので中断して、
ジギングロッドの開発に集中しました。
MOZシリーズも580シリーズのリリースで、
フルラインナップ展開が出来ました。
そんなベストなタイミングで、
徐々に世間が、僕の思うタイラバに戻ってきたので、
そろそろリリースしても良い頃合いと感じてます。
昔僕が作っていたタイラバロッドを知ってくださっている方様も居られると思います。
変なロッドでしたよね。
明石などのシャロー向けとして4.5ft位のべろんべろんなロッドです。
その時は、フルソリッドではなく、意図的にバット20㎝までは細いチューブラーを継いでいました。
明石にてミヨシでハマチ2匹抜きあげて殉職でした笑
そりゃ細くて継いでるロッドは折れますよね。
5ftならフルソリッドでも出来ると思います。
今となっては、シャローでも6.2ftでも良いなって思ってます。
なぜ当時4.5ftのタイラバロッドを作ったのかというと、
必要最低限の長さで、
ロッドが短いと伝わる感触もダイレクトで釣り味も楽しかったんです。
今回、
6.2ftという長さにする理由は、
十分な曲がりシロを作る為と、低負荷でロッドが反応しバットまで距離も安心で適切です。
MOZと同じ6.2ftなので使い慣れた長さというのもポイントです。
タイラバロッドの考え方としては、
ラインシステムとドラグ圧の条件の幅が狭いという事は大きな要素ですね。
その要素でバットセクションを設定しますので。
という事は、
バットパワー違いのモデルを作って1番~3番を設定するのではなく、
水深とルアーの重さ、水圧面の範囲を考慮して、
ティップ~ベリーセクションで1番~3番のモデルを作る事で
状況に対応できますね。
テスト当日も、そのあたりの考え方が正しいかのチェックをしてました。
やはりMOZ621LightZEROと同じ設計で素材違いの試作ロッドでは、
曲がりシロが少ないので注意しながら使わなければなりませんでした。
つまりタイラバを巻いている時のロッドの曲がり方を調整するための
モデル分けで良いという事が確認できました。
調子が変わるほどのバットパワー差は必要ないという事です。
今回テストしたHタイプでも
市場に流通しているタイラバロッドの中では柔らかい方ですけど、
私の思うタイラバロッドとは違うものです。
PE1.5号が使えるバットパワーは不要でした。
タイラバは、
バーチカルであることと、
シャクらずに巻くのでロッドが曲がりっぱなしかつラインテンションも張りっぱなしですよね。
その条件から考えると、
ロッドに十分なクッション性能が必要になって来ます。
僕はスロージギングの場合ならバットは20cmあれば良くて、
全身ジャークセクションにしています。
実際は20㎝以上バットセクションありますけど、理論上20㎝あれば良い事を基準に、
バットパワーを上げる為の設計をしていません。
580シリーズは、ハイピッチ向けの調子にする為にティップベリーのパワーとレスポンスを上げる為に、
副産物としてバットも強くなったという感じです。
タイラバロッドはただただクッション性能を高める為に柔らかければ良いという訳ではなく、
リールから先のバット部分20㎝でドラグとの相性を考えたレスポンスとパワーが必要です。
その部分がフックアップ率に関係してきます。
ロッドを曲げてファイトすると楽しいというのはもちろんですが、
効率よく安全に釣り上げるというメリットもあります。
ドラグの補助として、バットセクションは重要です。
当日のテストで、
PE0.4号で70オーバーを釣り上げてますが、
PE0.8号を使っている時と同じドラグ圧です。
ファイトタイムもほぼ同じです。
それでも切れたりしません。
ただ0.4号を使う際に注意しないといけないのが、
お祭りなど、ラインへのダメージ管理です。
バイトからフックアップを考えて、
ティップベリーのパワーも適切に設定しないといけませんね。
巻いている時に、穂先が真下を向くようではフックアップが弱すぎる、
穂先のパワーが強いとフックアップはしやすいけど、クッション性が低い。
穂先が強すぎると水深が浅い場合はバイトを弾きますね。
水深が深かったりドテラだったりすると、
ロッドの調子やパワーはシビアな設定で考えなくても良くなってきます。
丁度良いパワーが必要ですね。
難しいところを言えば、
穂先付近の剛性と復元力と質量のバランスも関係してきます。
あとはリールの組み合わせですね。
ロッドは1~3番で水深とルアーの重さと水圧で、チョイスして
アクションや誘い面で、
超ハイギア、ハイギア、ローギアの3タイプあれば良いと思います。
例えばハンドルを巻く速度はどれもほぼ一定速度で、
リールの巻量と巻トルクの違いでアジャストしていくスタイルも
データ蓄積と再現性があって面白いと思います。
水圧に合わせてリールの巻きトルクを変えていく事は有効だと思ってます。
ジギングでも喰う抜け感やしゃくり感がありますよね、
タイラバでも喰う巻き感があります。
水深や潮だけじゃなくヘッド重量や体積、形状やネクタイの抵抗なども関係しています。
巻いている時に、
ヘッドからどの角度でネクタイが出ているかはとても大きな変化になります。
タイラバ専門で船に乗るのは何年振りかというほど久しぶりでしたが、
市販されているタイラバも進化していてよく釣れました。
岡山のフィールドは凄く楽しかったです。
さて、
MOZ620タイラバチューンのリリース時期ですが、
今のところまだ未定です。
1番のブランクは完成しましたが、デザインをこれから決めてパーツを発注するところです。
早くて半年後、
遅くて来春ぐらいが目安といったところです。
ずっとリリースしたかったタイラバロッド。
でも市場が全然違う方向に行って、お客様もそっちの考え方になっていて、
出せなかったです。
そこをあえてリリースという事はカッコいいですが、
マーシャルというジギングロッドで辛い思いをしています笑
早すぎても遅すぎてもダメなんですね。
釣竿はスポーツ用品というよりかは遊び道具ですから、
お客様がイメージ出来て初めて面白い道具としてみてもらえるんだと思います。
イメージしてもらう為には、メディア宣伝や発信する自分のチェンネルが必要ですね。
タカミテクノスにはどれもありません。
徐々に現場で知れ渡って頂ければ嬉しく思います。
口コミで広がった分の生産量ですら生産スケジュールがオーバーしています。
有難いです。
これから、
ジギングロッド以外のロッドも少しづつ作っていきたいと思います。
今開発中のアイテムは、
ロッド:MOZ620TT(タイラバチューン)1~3番予定
ロッド:PE6~8号クラスのキャスティングロッド
ロッド:3~5ポンドのライトゲームロッド
ロッド:MOZを超えるMOZの長期開発
ジグ:アルビノ130g180g230g
ジグ:新発想、新構造メタルジグ
フック:ロペラ0/0 (新サイズ 小さなロペラ)
ではまた