こんにちは
今回はお客様にとって特に重要なお知らせでは御座いませんが、
令和元年5月1日より法人化致しました。
旧 タカミテクノスから有限会社タカミテクノスに移転致しました。
変ったからといて特に変化在りません。
有限会社は会社法改変前に設立した会社がほぼ不要になった機会に
休眠させておいたのを起こして移転したので、
今では新規設立が不可能な有限会社となりました。
改めてこれまでの事を思い返しますと、
会社勤めも製造メーカーを10年ほどしてましたが、就職後3日目にして、とある理由で思った事がありまして、
30歳の時点で何かに成っているようにと決めました。
今は30歳を大きく過ぎ36歳になりましたが、20代半ば過ぎたあたりで今とは別の事業ですが起業する事が出来ました。
高卒からの社会人ですが、学ぶ事自体は嫌いではなく むしろ好きなので、
今後、為になるかもしれない勉強を趣味のように毎日欠かさずしてました。
結局、その時学んだ事を字で覚えているわけでは無く、直接活きたわけでも無く、
出来るだけ正しくインプットされる思考作りだったように思います。
何をするかも決めず、何が出来るかもわかっていなかったので、
とりあえず最善の方法と効率を求めて勤めてました。
どうやったら僕の働きで会社が儲かるかだけを考えて会社勤めをしてました。
結局それは、品質を上げてお客様に喜んで頂くという事ではなく、
より安く作り品質は価格相応で売るという根本があり、全く正しいのですが
出来ればそうじゃない事は出来ないのだろうかと考え、
副業にて釣具作りを始めました。
初めは原価割れでの提供を数年続け、工夫する機会などを重ねる事を目的としました。
初めの製品はロッドはオルタネイト、ジグはアルビノという製品でした。
最も早くお取扱頂いたLeaLea様のご尽力もあり、
どの製品もお客様から高い評価を頂いてはおりましたが、
移り変わる流行りを意識して、トレンドの中心から少しズレてはいるがトレンドの中のような感覚があり、
新基準になるような製品を作りたいという意識が強く芽吹きました。
次に7年前にマーシャルというロッドをリリースさせて頂きましたが、
これもトレンドの中心から大きく外れてはいるものの面白いロッドではありましたが、
トレンドの中、つまりロッドの軽さや仕様は流行りを意識出来るものでした。
ジギング経験の長い方から「時代が早すぎる、多くの人が理解できない」など、
使い方やジャーク方法が当時では新しい手法が必要だったため、混乱するような製品でしたが、
今ではこういったロッドもポピュラーになっています。
実はこの時点で既にMOZは完成してました。
しかし、僕がリリースしなければどこも作らないだろうという確信があり、
トレンドのウィークポイントのストレスでバブル崩壊のような時期が必ず来ると感じていたので、
そのタイミングでリリースしなければ面白さや驚きを感じて頂けないと思いまして
チューブラーの可能性の限界で作ろうとしたのがQ.E.Dでした。
このネーミングに込められる思いも、こういった背景があったので、
当時時点でのチューブラーの「議論の終わり」を意味するものでした。
ですのでQEDの開発には想像を絶する費用とテスト回数を重ね、チューブラーでの可能性をとことん突き詰めました。
各地方に週3回テストに行ってた時期もありました。
その時の開発で得た経験は今現在でも凄く有意義なものでした。
そして、QEDリリースから2年経ちその時が来た合図が急速に出始めました。
オルタネイト、マーシャル、QED、どれも全身全霊渾身の製品では御座いましたが、
ついに待ちに待ったMOZをリリースするタイミングが来まして、新たな幕開けと面白いモノを提供できるのですが、
僕の体と心は満身創痍となっており、資金も残り僅か、
待ちに待った時が来たのに、正直なところ「さぁやるぞ!!」といった気がしばらく起こりませんでした。
やれば必ずやっていける事はわかっていたものの、
生きる気力すら残っていない今の状態で何が出来るすら考えられませんでした。
しかし、ある出来事がいくつか重なり、
消えかけた炭から鉄も溶かすほどの炎が出るかの如く意欲が溢れました。
資金も残り少ないが、初回ロットの材料は仕入れられる。
工場家賃も3ヶ月分程度残る。
必ず忙しくなるから!と、塗装の熟練工である弟を説得しそして弟は信じてついて来てくれた。
釣具を副業とし始めた当初から「工夫する機会を重ねる事を目的」とした計画ではありましたが、
そのとおり今まで黒字になったことが無く到底継続性の無い事業でした。
そんな6年間ほどでしたが不思議と継続性のあるお仕事に成ることを確信出来ました。
そして、全く新しく、
トレンドから完全に外れてはいるがニーズは捉えられている唯一の製品をリリースする事が出来ました。
それからは記憶にないほど目まぐるしく変化し、
MOZの製法は今までの全てを注ぎ込み工夫の余地がありません。
社員も現在5名となり、法人化に至るまでになりました。
ただMOZをリリースしたからやってこられた訳ではありません。
直接販売だけでなく、お取扱店様も増えました。
中でもフィッシングエイト様はマーシャルの時代からお取り扱いの要望を頂けておりましたが、
販売力も影響力もあるお店ですので、原価割れの製品を大量に納品する事は出来ないので、
継続性を得られてからと待っていただいておりました。
そしてエイト様だけではなく全てのお取扱店様が積極的に、
ご来店されるMOZを知らないお客様に勧めて頂け、一気に広まりました。
お取扱店様の温かいお気持ち無しに、
この度の法人化に至る事は到底できない事です。
そしてタカミテクノス製品を愛してくださる方様からの、
ご友人への勧めは力強い地盤となっております。
今改めて19年間を思い返しましたが、
過去にいくつか事業をしまして、
ほぼ不要になった有限会社まで休眠させて残しておいて、
淡々と計画通りに順風満帆に思えますが、
応援して頂いているお客様、お取扱店様、そして仲間の御蔭で順風満帆でした。
途中、満身創痍になった時期はあったものの、人の思いを感じながら常にワクワク出来てます。
何があっても必ず良い方向に向ける努力をするので、今に残る悩みや苦労はありませんでした。
釣りの楽しみ方は変わってきてはいるものの、
先日も対馬にて釣りを楽しみました。
令和元年5月1日から新しいタカミテクノスが始まりました。
やる事は変わりません、面白い製品を提供させて頂く事だけにこれからも集中していきます。
面白い製品だけで継続性があります。
やりたい事を続けるにも志した頃に学んだマネジメントが活きてます。
正しいですが企業勤めだった頃に出来なかったことが今出来てます。
これからもタカミテクノスをよろしくお願い致します。
有限会社タカミテクノス
取締役 上原孝允
・予告・
近日、対馬釣行の件やMOZ620SPNシリーズの記事を書きます。