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生産拠点の移転を終えて。

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こんにちは

12月から生産拠点を移転しまして、ようやく落ち着いたと言える状況になりました。

 

移転後のバタバタを終えて、ここ2週間は平和な毎日を過ごせております。

 

ここ2週間でクオリティと生産性がグン!とアップしました。

スペックも良くなる方向になってます。

 

この2週間で変わった点は、

ガイドの固定方法の最適化。

スレッドの巻き方を工夫しましてブランクの露出部分が増える事で、

ブランクが曲がりやすくなりました。軽量化にもなってます。

 

これに合わせてコーティング方法にも新たな工夫をしました。

品質の安定性とフット先端部分のコーティングの膜厚を以前より確保しました。

 

その他にも肝心な部分もありまして、ひとまずアップグレード成功です。

 

さて、弊社主力製品のMOZシリーズに関してですが、

製法や素材と設計の面で、使用できる許容範囲の広いジギングロッドですので、

ユーザー様が自由に釣りを楽しんで頂けると思います。

そういった製品ですので、どういった使い方が正解で間違いかというのは無く、安全に楽しければ全て正解だと思います。

 

そんな製品でも、人それぞれのとらえ方に違いがあると思いますので、

改めてどういった製品であるかを簡単に説明させて頂ければと思います。

 

まずは、ブランクの素材がフルソリッドのワンピースロッドです。

穂先からエンドグリップまで同じ素材で継ぎ目が無いことが特徴です。

世の中にはフルソリッドといっても継ぎ目があるものもMOZと同じくフルソリッドというのも目にしますが、

間違いではないのかもしれませんが、

重要なのは言葉ではなく、穂先からエンドグリップまで同一素材であることが大切です。

 

ですので、同じフルソリッドのジギングロッドでも

MOZのようなロッドはまだこの世に存在しないのではないでしょうか?

 

なぜ、同一素材のワンピースでなければならないのか。

ジギングの釣りの条件は、バーチカルであることと宙釣りであること。

PEラインは伸びるという事。

使っているジグの特性を生かすために必要な水圧を、

どのテンションとニュアンスで、PEラインを通じてジグに伝えるか。

 

PEラインは伸びますので、水深が深ければ深いほど、つまりPEラインを長距離放出していればいるほど

リーリングとロッド操作でPEラインを引っ張りますが、

そのテンションはワンテンポ遅れてジグに伝わります。

 

理想は、

ジグにラインテンションが伝わり挙動し始めるタイミングで、

ロッドがまだ大きく曲がっていれば、ジグの挙動とロッドの反発のタイミングがシンクロしますので、

穏やかで瞬間的ではないラインテンションをジグに伝えることができますので、

海の情報量やジグの挙動や潮噛み具合などをアングラーが感じることが出来、

ジグのポテンシャルを引き出し、魅力的なジグアクションを演出する事が可能となります。

 

この条件にするには、

チューブラーですと早く返りすぎてしまって、

ジグが挙動し始めた時にはロッドは真っすぐな状態になっていることが多く、

情報はラインスラックで少ない情報量で想像するしかありません。

次のジャークで初めてバイトを感じたりフッキング動作の代わりになっていたり、

釣れたと感じることがワンテンポ遅れます。

 

ロッドの動きをワンテンポ遅らせることで得られる恩恵は非常に大きいです。

 

その為、タカミテクノスではフルソリッドという素材をはじめてジギングロッドに採用しました。

リリース当初はソリッドといえばグラスソリッドのべろんべろんなイメージを持たれる方も多く、

カーボンソリッドのイメージが浸透するまで数年は掛かりました。

フルソリッドと言われなければチューブラーだと思われる事もよくあります。

 

なぜソリッドがジギングに適していると判断したのは、

中空構造ではないことで、構造上の反発力を得ない事です。

 

アングラー側の感覚では、反発力がありシャキッとしているロッドが良いロッドと感じがちですが、

バスロッドやショアジギングロッドのようにキャスティングという条件があり、

ラインテンションがフリーになっている状態が多い釣りには、シャキッとしているロッドが適切です。

 

ジギングは、キャスティング動作が無くバーチカルで宙釣りという条件で、

ラインテンションがロッドに掛かっているタイミングが長いです。

 

その為、いわゆるルアーロッドのイメージよりも、船竿などコマセ竿の方が近い条件だったりします。

 

MOZはそういった観点で生まれました。

 

副産物としては、

ジギングは大型魚と対峙する事も多いので、

フルソリッドの構造上、破断特性に優れておりますので、

曲げてターゲットを効果的に浮かせてキャッチする事が可能で、釣り味も良いです。

 

MOZは曲げて楽しめるとのイメージが先行しているのはうれしい事ではありますが、

本来のスペックはジグを操作する事に特化した食わせロッドとしてリリースしてます。

 

過去にも書かせていただいた事で、

僕の中ではMOZはまだ理想に達していないと書いてましたね。

イメージで言いますと、例えば、

「フルソリッド・・・・・・・・・・・・・チューブラー」

この位の差があるとしたら、

「フルソリッド・・・(理想)・・・・・・・・・チューブラー」

このあたりの位置に、僕の思う理想のジギングロッドがあります。

 

チューブラーの特性を少しだけ持ち合わせたフルソリッド構造のロッド。

これが、

実は2年前に既に完成してます。

 

正しくは完成していたという経緯です。

長期の実釣テストはもちろん、耐久性のテストでも問題ないと判断できるところまで来ました。

あとは、どのようなモデルにするかの開発に移行してます。

モデル開発まで進んでいるので、あとは試作と実釣で確認していきます。

 

ここまで長い文をご観覧頂きましてありがとうございます。

次回は、弊社のロングセラーアイテムである、

ジギングフック「ROPERA」について書かせて頂こうと思います。

 

 

ではまたウインク

 

 


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