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MOZ620LightZEROシリーズとタックルバランスについて(MOZの秘密)

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こんばんは、

本日は先日リリースさせて頂いたLightZEROシリーズについての内容を

お伝えさせて頂こうと思います。

 

MOZ620LMシリーズとMOZ620 LightZERO シリーズの違いは、

ティップ径のみです。

ティップ径以外は同じです。

 

それだけの違いですが使用感と使用状況に大きな違いがあります。

LMシリーズの高い設計熟成度そのままに、ティップのテンションを弱くするのみでLightZEROは出来ています。

 

LMはほぼオールレンジ対応ですが、

水深が深くなるほど、水の抵抗が大きくなるほどに真価を発揮します。

LMシリーズが軸となります。

 

LightZEROシリーズは、

ティップが細いです。

水深が浅い状況や水の抵抗が少ない場合に真価を発揮します。

100m前後内ではメインとなる機種です。

バットパワーはLMとほぼ同じですので、

LMで沢山の実績を重ねているとおり大型魚種にも挑めます。

 

番手毎の違いですが、

MOZ621LightZEROのティップ径は1.1mmです。

MOZ622LightZEROのティップ径は1.2mmです。

1番上げてもティップ径は0.1mmの差しかありません。

 

元々MOZ620ZEROとして開発を進めていました。

「ZERO」とは零番の意味でして、620LMの穂先に零番を組み合わせた仕様です。

その為バットパワーはそのままに穂先が零番になってます。

 

この仕様が近海ジギングにも適切である為、

ライトジギングの「Light」を付けて、LightZEROとしました。

タカミテクノス初のライトジギングも考慮したモデルです。

 

いつもならリリース前となりますと、

紹介記事を何回かに分けてお伝えさせて頂いておりましたが、

いつも、各種お問い合わせとお取り置き可能かどうかのご質問が集中し、

リリース前の生産~出荷に追われている時点にて、やり取りが雑になってしまったり

出荷が遅れたりする為、今回は静かにリリースさせて頂きました。

小さなガレージメーカーの弱さですね。派手なリリースを控えさせていただきました。

 

しかし、いつの間にか行われたリリースも

LightZEROシリーズはタカミテクノス史上最も注目して頂いていたアイテムですので、

注視して頂き待っていただいていた方様からの御購買で、続々と出荷させて頂いております。

 

数日前にお取扱店様でも販売開始して頂いております。

今ですと在庫があるようです。

 

水深150m以上深いところに行かない方様には、

LightZEROシリーズをお勧めいたします。

色んな所に行かれる方様やロングジグも使うという方様には、

LMシリーズをお勧めいたします。

 

LightZEROもロングジグを綺麗に操作することは可能で得意ですが、

番手を上げる必要がある為、ロングストロークで操作したい場合は適当な番手のLMを使い、

LightZEROの場合はLMシリーズと比べて1~2番手上げたモデルが合うかと思います。

 

150gを小気味良いワンピッチですと、MOZ623LM。

LightZEROですとMOZ624LightZEROが良いかと思います。

 

僕の場合は、

ロッドの番手を弱くしてリールを強くするタックルバランスが好きなので、

上記の条件ですとMOZ622LightZEROまたはMOZ623LightZEROを使うと思います。

それでもロッドはリールのパワーに助けられて完全にロッドが負ける事はありません。

ロッドを弱くして気配を消し、ワンジャーク毎に一回前のジグが受ける水圧を感じながらリールの巻き量を調節しますので、

完全なワンピッチではなく0.8回転の次は1.2回転などに調整することになります。

ジグが不安定な場合にそうなります、抜けが良く挙動が安定しているジグは毎回1回転近くになります。

 

ロッドが弱くリールも巻きすぎなければ、気配が出て食いが悪くなることも無いので

水深の浅い海域程小さなリールに負け気味のロッドが良く食う事になります。

水深の浅い明石ではメジロサイズまで大きくなると警戒心も強いのか、負け気味タックルで狙いますね。

 

水深も浅く気配が出やすいので、

船の上の気配をどこで吸収するかはまずは硬くないロッド、次に伸びの少ないPEを使わない事、

次にリールの巻きトルクと巻き量の弱いタイプを使う事、

次にフックを少し小さくする事(フックプレッシャー弱)で明石の必釣タックルバランスが出来上がります。

 

ですが、ロッドも弱い(大きく曲がる)、リールも小さいとなると、

バイト~掛ける事が難しくなります。

ですので、僕はリールは強めで巻き量を毎回調整しながら気配が出にくいようにシャクッて、

いざというバイト~ファイトの際にはリールパワーが十分ですので、

チャンスを逃がさないタックルにしてます。

 

気配が出にくいロッドというのは曲がりの反応の速いブランクになります。

それは縦繊維100%のフルカーボンソリッドが得意です。

MOZは気配を消しやすいです。良く食うロッドと言われる由縁です。

 

LightZEROはティップが細く、より細かく小さな気配も消すことが可能です。

ですので気配が出やすい浅い水深が大得意ですのでライトジギングに最適というわけです。

 

LightZEROは水深の浅い海域だけでなく、水深がある程度深い状況でも、

ジグを重くしてラインテンションが掛かる場合は気配が出やすいのでLMシリーズからLightZEROにして、

食いを上げる使い分けをします。

伸びの少ないラインを使用していることが多いので、普通のPEでも操作できる状況だと気配が出すぎてしまうでしょう。

 

アングラーに伝わる振動の感度の良さというものは、

逆を言えば魚側にも何かを感じられていると考えています。

 

感度を求める事は、例えば目を良くするような事ですが、

その代償として相手にも何かを与えてしまう事になります。

 

ではMOZが感度を求めていないのかというと、決してそうではなく

上記にも書かせて頂いたようにMOZは縦繊維100%のフルカーボンソリッドです。

負荷に対しての曲り方向の反応が良いです。

振動の負荷に対してフルカーボンソリッドはほぼ全て吸収し残響を残しにくい特性です。

リアルタイムの振動のみ伝わる条件になります。

感度のデカさではなく質を追及してます。

 

いまや感度が悪いロッドを作るのが意図しなくては作れないほど感度は出しやすい時代です。

 

高弾性チューブラーは曲り方向の抵抗が強いので曲りの反応が鈍く、

その為手元にシッカリと振動が伝わりやすくなります。

 

ロッドが吸収しきれなかった振動の残響はオツリとなって海に帰って行ってるかもしれません。

 

MOZはブランクで振動を吸収し残響を残しにくい素材ですが、

ロッドはブランク以外にも様々なパーツを組み込みます。

ですので残響を残す要因となる、リールシート内部の空洞を無くし弾性のあるパーツを使わない様に徹底してます。

原音再生でエフェクト無しのリアルタイムの感度を求めた結果です。

 

そしてブランクスルーのワンピースであることは大前提です。

感度が落ちる事は気にしなくても良い点ですが、

ハンドルジョイントでブランクのカーブを繋げても、

反発力・タイミングまで繋げる事は出来ないでしょう。

 

ブランクスルーのワンピースロッドが稀少になってきましたが、

MOZはブランクスルーのワンピースロッドです。

まだ継続して可能です。


MOZはシンプルな中に、

上記にある内容以外にも沢山の要素をバランスよく考慮し、

完成してます。

ジギングロッドとして必要な要素をバランスよく高次元で仕上げる為に、

用いる理論や手法のメリットとデメリットを組み合わせて補い、

扱いやすく面白味のあるロッドとして仕上がってます。

 

 

来年はMOZスピニングモデルの発表をさせて頂きます。

良いのが出来そうです。

 

 

今回も長くなりましたが、最後までご観覧ありがとうございます。

今日は日曜日でスタッフは休みなので独りで工場に来てこのブログを書いてます。

MOZについてお伝えしたいことは山のようにありますが、

ありがたいことに今は沢山のユーザー様に支えられユーザー様がMOZを広めてくださってます。

本当にありがとうございます。

応援のお気持ちと行動しっかりと伝わってます。

DSC_0564.JPG

僕があれこれと伝えるよりも、

生々しい実績の数々と近しいご友人からのインプレは真実味が合って

伝わる事が多いのだと思います。

冒頭でガレージメーカーの弱みと申しましたが、

一番強い見方が沢山居て応援してくださっていると思ってます。

 

今後ともタカミテクノスをよろしくお願い致します。

 

上原 孝允

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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