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ロッドについて。長い記事にです。Q.E.Dの内容に繋がります。

こんばんは、
本日は仕入れ関連で時間費やしましたが、
なんとかオーダーロッド1件仕上げましたImage may be NSFW.
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グッド!


まず、
タカミテクノスのロッドは完全受注生産です。

スタンダードモデルは、
ロッドのイメージカラーを選んで頂けます。
カラーは全6色。
「ゴールド」「シルバー」「レッド」
「ブルー」「パープル」「ブロンズ」

ご依頼頂く中で最も多い方法が、
上記のカラー選択のみのオーダー内容です。

下記は、
ロッドの選び方について少し参考にして頂ければと思います。


初めに、
ジギングに限らず釣りを分解して考えると、
「ラインテンションのコントロール」
ここが釣りで他の何を考えるのにも先に、
最も重要なところでして、
ロッド選びやジグ選び、ラインシステム、
ジャークテクニック、底取りの際のラインメンディングやサミング、
ファイト時のウォータープレッシャー、
全てにおいて外すことの出来ないポイントが、
ラインテンションのコントロールです。

タックル全体で考えますと、
魚から多くのバイトを得る方法を取った場合は結果的に、
海や重力や慣性などの
自然の摂理に馴染ませる方向になっていくのですが、
掛けて獲るまでを考えると、
バイトが減る方向へどれだけ妥協したタックルを組むかで悩みます。

個人的に思いますのは、
海の中の魚の世界には変化する交通ルールがあるかのように思い、
潮の流れる向きと強さで一方通行のルールみたいなものがあるとして、
逆走している個体があれば「変なヤツ」みたいな違和感があるのかなと感じます。

明石では、
この角度で船が流れてポイントに入って、
ラインの進入角度はこの角度にしないとなかなか食ってこない。
といった状況を毎度のように経験します。

私が明石でいつも良い釣果を安定して出す為に、
やっている事は上記の2点、
「ラインテンションのコントロール」を重要視して、
「自然の摂理に出来るだけ沿った攻め方」
です。

それを妥協無く行う為には、
まずロッドが重要になります。



調子について。

ラインテンションを急の付くニュアンスで伝え、
ジグを飛ばしたい場合は、
先調子気味または少しロッドが強めで選ぶと良いでしょう。

ラインテンションを急の付かないニュアンスで伝え、
ジグを泳がせたい場合は、
胴調子でティップが張っていないタイプを選び、
高弾性ではなく低弾性~中弾性の厚巻きブランクが良いでしょう。

上記の2つが初めに考えるところだと思います。

その後に、レングスやスピニングかベイトなどを決めていきます。

次に、
ジグにどんなニュアンスでラインテンションを与えたいかで、
ブランクの補強の入り方を見ます。

ティップに張りがあると、
ロッドがニュートラルに戻りやすいので、
小気味良いジャークが可能で、
上げで誘う時に使う事が多いです。

かなり難しい話ですが、
「フォールで食っているが、
張りのある上げの誘いが得意なロッド」の場合があります。
シッカリ上げるから、フォールが効いている場合です。
原因は、
ラインテンションを掛け難い調子とパワーのロッドでは、
ジグをフォールさせたくても、
ラインが潮を切れない部類の要素があるので、
ラインが潮を切れる要素の張りのあるロッドといった理由です。

タカミテクノスのメンバーやユーザー様で、
スロージギングが好きで得意な方様は、
上記のラインテンションを掛け易いロッドの使い分けで、
スロー特化シリーズのマーシャルだけでなく、
オルタネイトも愛用して頂いてます。
この辺の感覚を持って使い分けが出来るのは、
エキスパートである証拠と言えると思います。


タカミテクノスのベイトモデルは、
総じて曲がりこみの大きい胴調子です。
参考に、6.5ftでオルタネイト、マーシャル、Q.E.Dで
ザックリとリールシートから前で数値化しますと、
オルタネイトのバットと言えるセクション長400mm、
マーシャルのバットと言えるセクション長0mm
Q.E.Dのバットと言えるセクション長200mm

残りはジャークの際に曲がって使うセクションで
ジャークセクションと呼びまして、
オルタネイト1000mm
マーシャルでは1450mm
Q.E.Dでは1250mm
と設計しております。

ジグを泳がす為には、
ソ~っとロッド操作をすれば良いのではなくて、
ロッドが曲がりこんでから、
反発でニュートラルに戻ろうとする間のみ
ジグが泳いでいると考えます。

ですので、
世に言うスロージギングといってもソーっとゆっくり操作するのではなく、
ガンガンワンピッチしている時とくらべて1秒に満たない差ですが、
文章にしますと、
ロッドを曲げこんで戻る間を持つ工程が増えたものと考えてます。
それに加えて色んなテクニック織り交ぜますが、
ロッドの調子をうまく利用した誘いとなるため、
ロッドの調子が大切になります。

ジャークセクションが短く
あまり曲がりまないロッドは
ジグの泳がせ幅の少ないロッドと言えます。

タカミテクノスのベイトロッドはどれも、
ジャークセクションがかなり長いので
ジグを泳がせないとなかなか食わない時は、
強い武器になります。


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マーシャル

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041.JPG

オルタネイト

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1419342640383.jpg

Q.E.D

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Q.E.D


画像を見てもお分かりいただけるように、
カーブが丸くなるように設計しないと、
ロッドが戻ろうとするトルクの伝達と
加減速の少ない戻り方をしないので、
ジグに与えるラインテンションの掛かり方が悪く、
食わしにくい方向の泳ぎになります。
ティップが柔らかすぎて曲げ死んでると、
ベリーのトルクだけではティップが起きません。

ティップは細いですが、プライ数(プリプレグの巻き数)
を少なくすると、トルクが弱くなるので、
ティップが曲がって死なない程度厚巻してます。

量産すると不良率が高くなるのですが、
タカミテクノスのベイトモデルでは、
勘所や命と言える部分ですので、
ブランクはかなり高くなりますが妥協できません。

バットを強くしたり締めて補強すると、
バットが曲がらないので、
ベリーはベリーの力のみで戻らなければなりません。

バットが少しでも曲がっていると、
トルクの強いバットの戻りをキッカケに、
ベリーが戻りティップが戻るというバトンタッチになりますので、
妥協無いロッドで釣りをしようとしますと、
負荷の弱い段階で既にバットが曲がろうとする設計でかつ、
いざという高負荷時にはシッカリと粘り強いバットである事が求められます。

かなり難しい開発になりましたが、
Q.E.Dは全モデルでこのコンセプトで仕上がってます。


スピニングは、
斜め引きで威力を発揮する事が多く、
近年オフショアのバーチカルジギング(縦ジギ)
においても思いっきり潮上へ投げて、
潮にドリフトさせながら流しシャクルようなスタイルが多くなってきてます。

よりラインテンションをフリーに近づける為には、
この方法をする以外難しいと思います。

水深の浅いポイント、潮の早いポイントほど有効です。

明石でいうと西ポイントですね。

Q.E.Dのスピニングモデル。
タカミテクノス初のスピニングロッドの為の設計で、
レギュラーファーストです。
ガイドセッティングは、
ブン投げるセッティングをスタンダードモデルに採用。
コンセプトは遠投して潮に乗せるようなジギングがしたい時向けです。
ベイトモデルのジグを泳がすとは別の、
ジグを潮に預けるといったイメージです。
潮の向きに沿ったアクションするので、
自然の摂理に馴染ませやすい釣り方です。
乗り合いでも釣座に関係なく釣果を出すには、
胴の間ならまず投げる事が最善策です。
潮上釣座なら投げて遠くで掛けて、
船下に活性のある群れを寄せて、
後ろの釣座のアングラーも釣果上がるような、
ティーザー的な役割にもImage may be NSFW.
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グッド!


某明石乗り合いでも、
「兄ちゃん掛けな後ろ釣れへん(笑」と言われた事もありますImage may be NSFW.
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にひひ

明石西ポイントは水深が浅く、船も多いので、
プレッシャー高い時は船の下や近くは食い悪いので、
船から離れたところに思いっきり遠投して、
遠いところの魚掛けて、

他の方のジグがある水深を保つ為に、
掛けてからもあまり巻き上げずに、
船が魚に寄った分だけ巻き取って、
ラインが立ってから巻き上げると、
後ろ釣座の方にも、活性の上がっているターゲットが口を使いやすくなります。

協力しながら船全体の釣果を上げるといった、
こうゆう乗り合い船の楽しみ方もあります。

こうゆう時は、スピニングが釣りやすく、
ベイトはどうしてもリーダー抜けた時のトラブルや、
回収の際に、
スムーズにリーダーが出るように巻き取っておかないと駄目なので、
手返しがワンテンポ遅くなります。
ベイトでのキャストのキモは投げ方よりもまず、
回収時に特にリーダーが斜めにならないよう、
出来るだけ重ならないようにします。
キャスト方法は、
遠心力を使ったサークルキャストがトラブル少ないです。
慣れると結構遠くに投げられます。
フリップは、ミスるとティップにジグがぶつかって、
折れの原因になるのでサークルキャストがお勧めです。

80g以上のジグを投げる場合は、
レベルワインダー付きの方がキャストでのトラブル多くなります。

リーダーが短いと、初速あるうちにノットが抜けるので、
ガイドの抵抗などでパチン!と切れるトラブルが起きやすくなります。

思いっきり潮の向きと平行に投げて、
ライン角度は斜めに入ってるように見えますが、
実際は水深30~40m程度ですとPEラインは
海面から近い位置からカーブしながら入ってるので、
底取りまでの間に、
ラインメンディングでPEラインを海の中に入れて、
フロロリーダーの角度とPEラインの角度を近づけるようにすると、
ジグを潮の流れの向きに沿って流しやすくなります。

もしくは全てフロロラインにする。
明石の西ポイントでは3.5号か太くしても4号です。
それ以上太いと、1.5号PEとフロロ5号の方がラインが立ちます。

もしくは潮がハケて出て行く側で
リーダーをあえて太くして、
潮の抵抗を受けさせる荒業。
PEの浮き加減に寄せる為の方法です。


明石の場合は、
慣れるほど8号でも4号でもファイトタイムは変わらなくなります。
8号使っていても結局身切れを考慮してドラグを使うので、
そのドラグ値は大体フロロ3~4号マックス程度が多いと思いますので、
キズのチェックやノットの安定性に自信がある場合は、
4号で10キロの鰤でも獲れます。

激流でフジツボだらけの小磯で、
8~10キロの鰤をテンポ良く釣っていた時でも
リーダーは5号か6号でしたが、
ラインブレイクはしておりません。

魚を怒らせない方が急な突っ込みで走らず
すんなりと浮いてきますので、
そうゆう釣り方できる時は、細糸でバイト数増やす事が出来ます。

曲がりこむロッドでしたら、
魚の引きを吸収し、
ラインに急な負荷与えず
ワンクラス細いライン使えます

リーダーの長さは、
長いほうがPEの浮力の影響をジグに与えにくく、
ラインテンションのコントロールにガタのような余裕が出来ます。

短いほうが、ジグのヘッドが上を向きやすくなり、
フォールの姿勢になるタイミングが早くなります。
ラインテンションのコントロールはピーキーになります。

参考に、長いリーダーは8~10mとして、
4m以下が短いといった感覚を持ってます。

こういった、
ジギングで考慮すべき点と、
様々な状況の対応能力を踏まえて開発したのが、
Q.E.Dです。

めちゃくちゃ考えましたが、
組み合わせの相性が良い要素をシンプルに合わせて、
一箇所の考慮が他の箇所にも良い影響が与えられる相乗効果も踏まえて、
調子のバランス出すのに苦労し、
どエラい予算オーバーをしましたImage may be NSFW.
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カゼ


過去に400件あまりのカスタムジギングロッドを
オーダーにて作らせて頂き、
その際に密な打ち合わせやご要望などのデータが自然と多く集まり、
マニアックな方向線とオールラウンドな方向線など、
つまり400本の線で交差する点が見えてきまして、
カスタムロッドを作ってまでジギングに没頭する、
アングラーが求める点の集合体から生まれたのが
Q.E.Dです。
つまり、
私が考えたコンセプトではなくて、
私はユーザー様の「こういうロッドがあったらな」といった外せない希望を
形にしただけになります。

タカミテクノスでしか生まれないコンセプトであるといえます。

QUOD ERAT DEMONSTRANDUM
(クォド・エラト・デモンストランドゥム)
「これがなすべきことだった」
「このように証明された」

略してQ.E.Dとなります。

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DSC_0238.JPG


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DSC_0230.JPG



Q.E.Dは進化するシリーズとして、
軸とする事を前提に開発いたしましたので、
数年後には数年後の
Q.E.Dがあるように頑張りたいと思いますImage may be NSFW.
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メラメラ


長くなりましたが、
Q.E.Dを紹介できるタイミングがないので、
文章だけでも先にと書かせて頂きました。

「いつまでロッド屋させてもらえるかな・・・。」と
不安や心配ではないですが、
毎日、明日も今日のようにロッド作らせて頂きたい!と願っております。


2015年のオーダーシートは、
現在68番まで頂きました。
年が明けて16日目でこのご依頼数は
過去になくマーシャルリリース時よりもはるかに多く、
感謝の気持ちで本日もガイド巻かせて頂いております。

既にオーダーシート26番まで仕掛かっておりますので、
68番目を仕掛からせて頂く時期は、
2月末~3月初あたりになるかと思います。

ジギングのシーズンはオールシーズンですが、
ユーザー様の良く行かれる海域、
明石や丹後まであと3ヶ月以上ありますので、
まだシーズン前に受け渡しできますので、
御問い合わせお願いいたします。

長い記事、
最後まで御付き合い頂きまして、
ありがとうございますImage may be NSFW.
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!!


ではまたImage may be NSFW.
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べーっだ!



過去に製作させて頂いた、
カスタムロッドの一例と、
参考価格はこちらからお願いいたします。


タカミテクノスHP

タカミテクノスオンラインショップ


御問い合わせは下記メールアドレスへお願い致します。

jigging@takamitechnos.com


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